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【プレスリリース】微生物不要の「VA式電解ろ過システム」を販売開始

2025年2月13日

株式会社ベルデアクア(本社:愛知県一宮市、代表取締役:竹廣 洋児)は、2025年4月1日に、陸上養殖の課題を解決する新たな水処理技術を利用した「VA式電解ろ過システム」の販売を開始します。


■開発背景

近年、海洋資源の減少や気候変動による水温上昇等により、持続可能な水産業の確立が求められています。特に陸上養殖は安定した生産を可能にする一方、ろ過方法については管理の難しい生物ろ過(微生物を利用したろ過方式)への依存が技術的な課題となっていました。


■製品概要

本システムは、従来の生物ろ過方式に代わり、独自の電解ろ過技術(特許登録済)を採用することで、水質を安定させると同時に、病原菌や寄生虫の発生を抑制し、安全・安心な養殖環境を実現します。

また、水替えを必要としない設計により、環境負荷とランニングコストの低減を両立します。


従来の生物ろ過と比較して、以下のような特長を備えています。


《主な特長》

1.制御可能なアンモニア処理

2.ろ過性能が温度に依存せず、幅広い魚種に対応

3.殺菌循環による病原菌・寄生虫リスクの低減

4.水作り期間不要

5.オフフレーバー*発生リスクの低減

  *カビ臭さなどの異臭  

           

《詳細》
  1. 制御可能なアンモニア処理

給餌量・給餌タイミングや魚の成長に応じて電解強度を変動させることで、最適なアンモニア処理を行い、設定した管理値以下に制御します。


  1. ろ過性能が温度に依存せず、幅広い魚種に対応

微生物を使用せず、電気分解を利用して水処理を行うため、水温によってろ過の性能が変化しません。(6~25℃で検証済み)温度帯の違う幅広い魚種に対応可能です。


3.殺菌循環による病原菌・寄生虫リスクの低減

海水を電気分解するプロセスで次亜塩素酸ナトリウムを発生させるため、水を殺菌循環することが可能です。病原菌や寄生虫の発生リスクを抑えられ、より安全な養殖環境を提供できます。


4.水作り期間不要

微生物を使用しないため、通常数週間~1か月を要する水作り期間が不要で、設備導入後即日から運用可能です。


5.オフフレーバー発生リスクの低減

オフフレーバーの原因となるジェオスミンや2-メチルイソボルネオールが発生しにくいシステム構造となっており、出荷前に行うパージング期間が短縮できます。


《仕様》

ご希望の魚種、水量、餌量、面積等に合わせて設計いたします。

30トン×4水槽モデル
多段式連結モデル
■自社ラボにおける飼育魚種
  • クエタマ

  • カワハギ

自社設備で実際に陸上養殖を行うことで、現場における改善点をタイムリーに反映した開発・設計を行っています。

クエタマ
カワハギ
■期待される活用シーン

本システムは、以下のような用途に適しています。

  • 新規事業で陸上養殖を検討中の事業者:小規模の実証実験で複数の魚種を検討したのち、事業化を判断したい

  • 既存の養殖事業者:温度調整コストを抑える、魚病リスクの低減等ため水の循環率を高めたい

  • 研究機関・大学:安定した水処理及び水作り期間を削減することで、研究サイクルを向上させたい


■今後の取組みについて

ベルデアクアは、ろ過技術を活用した持続可能な陸上養殖の普及を通じて、地域社会や環境保全に貢献し、日本の多様な魚食文化を未来へとつなぐ活動を続けてまいります。





●本件についてのお問い合わせ先(メールアドレス): info@verdeaqua.co.jp


※本リリース内の画像はイメージであり、実際の仕様・内容とは異なる場合があります。

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